今回もキッチンのこだわりの後編を紹介していきます。前編をまだ見ていない方は是非前の記事から見ていただけると嬉しいです。
📘 第6章:ガスコンロは「ノーリツ +do」一択だった
キッチンのデザインを左右するひとつが “コンロ”。
我が家は ノーリツの「プラスドゥ」 を採用しました。

■① 厨房のような“男前デザイン”が最高
最近はフラットでスタイリッシュなコンロが主流ですが、
プラスドゥの無骨なデザインに惚れました。
- ゴツい五徳
- ステンレス感の強いトップ
- 業務用ライクな雰囲気
無垢材のキッチンとステンレスワークトップとの相性が抜群です。
■② 家庭用最大級 4510kcal/h の火力

都市ガス仕様で 4510kcal/h。
これは家庭用としてはトップクラス。
特に、
- 中華鍋を振りたい
- 強火が好き
- 炒め物が多い
という料理好きには完璧。
■③ 五徳の安定感が段違い

一般的な6本脚五徳は鍋が滑りやすいことがあり、調理中に何かの拍子に鍋が倒れないか不安でした。
プラスドゥはなら
- 五徳が全面に張り巡らされている
- どこに鍋を置いても安定
という“安心感の塊”のような設計。
■④ 掃除?ミーレに入れてしまえばOK

油汚れが気になりにくいのもポイント。
五徳類は全部ミーレに入るので、
洗うのは食洗機にお任せ
第7章|2型キッチンで失敗しないために意識したポイント
2型キッチンは使い勝手が良い一方で、設計の工夫が必要なキッチンでもあります。
我が家が間取り段階で意識した点をまとめました。
◆ ゴミ箱の位置は「シンク下」一択

一般的には、ゴミ箱はキッチン背面カップボードにつけるパターンが多いですが、
昔からこれに違和感を感じていた私は、ゴミ箱をシンク下にしました。
理由はシンプル。
シンクで出たゴミを背面に運ぶと、水が床に垂れるから。
床の水染みはストレス。
毎日のことだからこそ、導線の負担を最小限にしたかったのです。
そのため、
シンクキャビネットの下にゴミ箱スペースを組み込むことで、“濡れたゴミの移動距離を短く” しました。
ただし、キッチンメーカーによってはシンク下のオープンを選べないメーカーも多くあるので注意が必要です。
◆ 2型の「通路幅」は作業性に直結する

2型キッチンの通路幅は広すぎても狭すぎてもNGです。
- 広すぎる → 動線がのびて効率が落ちる
- 狭すぎる → 二人で立つとぶつかる
我が家は、
狭すぎず、広すぎずの“ちょうど良い距離” を意識して、約900mmにしました。
これなら、振り返ってもちょうど良い距離にコンロがあり、同時に2人立ったとしてもぶつかりにくいです。さらに、食洗機で洗い終わった食器も楽々しまうことができます。
“家族と同時に立つ”未来も考えるなら、このバランスはかなり良いと思います。
◆ 収納は「上下の場所で役割を分ける」構成に
2型は収納の形が一般的なキッチンより複雑になることがあります。
我が家が意識したのは以下の区分け。
- 【シンク側】 → 調理道具・包丁・水回り用品
- 【コンロ側】 → フライパン・鍋・油・調味料
- 【コンロ側の余った収納】→食器やカトラリー、その他ストック品

特に “2ラインキッチンは動線が短い” という利点を活かすため、
片側の作業だけで完結する収納配置 を目指しました。
第8章|2型キッチンのデメリットと、我が家の対策
どれだけ理想的でも、デメリットは必ずあります。
ここでは気になる点と、それに対して我が家が考えた対策を紹介します。
◆ デメリット①:とにかく価格が高い

ウッドワンの2型キッチンの最大の壁は価格。
- 基本構成だけで 150〜300万円
- ミーレ食洗機:約40万円
- プラスドゥ(コンロ):約26万円
一般的な対面キッチンと比べても、
最低+50万〜100万円は違う と考えておくべきです。
➤ 我が家の対策
「一生使う大好きな場所への投資」と割り切った。

妥協なくこだわったキッチンであれば、「ご飯を作るのが面倒」ではなく「ご飯を作るのが楽しみ」になります。
◆ デメリット②:家電の配置が難しい
Ⅱ型キッチンは、本来のカップボード側にコンロと作業スペースがある為、家電をどこに置くかをあらかじめ決めておく必要があります。
➤ 我が家の対策
- コンロ側の天板に置く家電は最小限に
- 家電用の棚を造作で用意してもらう
◆ デメリット③:見栄えの統一が難しい
2列の幅・奥行きが違うため、
素材や色を統一しないと、バラバラの印象になりがち。

➤ 我が家の対策
- 面材の樹種をニュージーパインで統一
- 天板は素材感を揃えて選定
- 上部照明はFlameで“空間の質”を合わせた
“繋がった空間は1本のデザイン軸でまとめる”
我が家はナチュラル系のテイストで家をデザインしていたので、キッチンもそれに合う素材を選定しました。
第9章|これからⅡ型キッチンを検討する人へ伝えたいこと
実際にまだ住んでいない段階ですが、
採用してよかった、と胸を張って言えるほど気に入っています。
最後に、これから検討する方に、
Ⅱ型キッチンのポイントを整理しておきます。
◆ こんな人にⅡ型キッチンは向いている
- 家事動線のストレスを減らしたい
- 家族でキッチンに立つ未来を想像している
- 見た目と機能をどちらも大切にしたい
- 食洗機やコンロなど“好きな設備”を選びたい
- キッチンは妥協したくない
◆ 選ぶときのチェックリスト
- 通路幅は“広すぎず狭すぎず”になっているか
- ゴミ箱の位置は適切か
- シンクとコンロの距離は便利な配置か
- キッチン本体+設備費を予算に入れているか
- 樹種・天板・照明などデザインの統一感があるか
◆ そして最後に…
Ⅱ型キッチンはあまり見ない形ですし、本当に使いやすいの?と不安になることもあるかと思います。

しかし、普段から使っていた形から違うものに変われば最初は違和感を感じることもあります。
10年以上飲食店の厨房でⅡ型キッチンを使ってきた私としては、Ⅱ型キッチンは使い慣れてきた時にこそ「これにしてよかった」と思えるキッチンなのではないかと考えています。
この記事を読んで、
料理が楽になる。
動線がシンプルになる。
家族が立ちやすくなる。
キッチンが好きになる。
この未来を想像できたら、
Ⅱ型は本当におすすめの選択だと思います。
第10章|まとめ:毎日“立ちたくなる”キッチンを目指して
我が家のキッチンづくりは、
「好きなものに囲まれて、自然とキッチンに立ちたくなる空間」
という想いから始まりました。
ウッドワンの su:iji(スイージー)のⅡ型キッチンを中心に、
三栄の水栓 “sutto”、ノーリツの “プラスドゥ”、
海外製食洗機ミーレ、Flameの照明、名古屋モザイクのタイル。
ひとつひとつ選んだ理由には、
「デザイン」「使い勝手」「長く愛せる」 という明確な軸があります。
Ⅱ型キッチンは決して安くありません。
それでも我が家は、
- 作業効率の良さ
- ふたりで立てる余白
- 好きな素材を使える自由度
- 好きな設備を組み合わせられる柔軟さ
これらの魅力に惹かれて、Ⅱ型を選びました。
完成前なので実際の使用感はまだ分からないものの、
間取り・動線・設備選びの時点で「選んでよかった」と感じています。
これからⅡ型キッチンを検討する人へ
キッチンは “住んでから毎日触れる場所” だからこそ、
価格より優先すべきは「満足度」 です。
キッチンに立つ時間が、
「家事」ではなく「好きな時間」になるように。
実はここに書ききれなかったこだわりもあるので、それは完成してから記事にしようと思います。



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