皆さんは普段生活しているときに一番触れる機会が多い場所ってどこだと思いますか?そうです『床』なんです!

家づくりにおいて一番と言っていいほどこだわり、吟味する必要がある場所こそ床なんです。床材によって硬さ・足触り・匂い・見た目と大きく異なります。
デザインはもちろんのこと、コスト面でも後悔のないように今回は床材について詳しくご紹介したいと思います。
一般的な床材の種類と特徴
ここでは一般的に普及している床材の紹介をしたいと思います。大理石等の一般家庭ではあまり採用されないであろう高額すぎる床材は、今回除外しています。
木質系の床材は幅広く使用されていますが、その中にも種類があるのでしっかりと理解しておく必要があります。
シートフローリング

合板の上にビニールの木目調シートを貼った床材。安価で様々なデザインがあるが、傷に弱く経年劣化する。傷から水分が入り込むとシートが膨れあがり剥がれてくる為、貼り替えが必要。化学製品のため静電気が発生しやすい。
突板フローリング

合板の上に厚さ0.2~0.6mmにスライスした天然木を貼った床材。安価で本物の木の質感を味わえるが、傷に弱い為シートフローリングと同様に剥がれやすく貼り替えのリスクが高い。種類が多く様々な樹種を選べる。
挽板フローリング

合板の上に厚さ数mmの天然木を貼り合わせた床材。突板よりも厚みがある為、傷にも強く研磨が可能で質感もいいが、価格は高価になりがち。無垢ほどではないが調湿性がある。
無垢フローリング

天然木をそのまま板状に加工した床材。どこまでいっても同じ木なので、傷に強く風合いもあり種類が豊富。調湿性があり、樹種によって硬さが異なるため踏み心地が異なる。高価になりやすく、施工難易度が高いため、伸縮で生じた隙間にゴミが入り込むこともある。基本的には張り替える必要がなく生涯使える。
フロアタイル

塩化ビニル等を主成分としたタイル調の床材。デザインが豊富で加工もしやすく、水や汚れにも強い為、水回りで採用されることが多い。踏み心地が硬く、冬場は素足だと冷たく感じる。
クッションフロア

ビニール系シートの間にクッション材を挟んだ構造で、安価で豊富なデザインと柔らかい踏み心地が特徴。しかし、傷がつきやすく重さや熱に弱いため採用する場合は貼り替えを前提とした方が良い。
コルクタイル

コルク樫の樹皮を原料にした自然素材の床材。踏み心地が良く滑りにくく、吸音性や防水性も兼ね備えている。傷や重さには弱く、施工できる業者も限られることがある。
ボロン

ビニル製の織物床材で、高耐久で水に強く柔らかい踏み心地であり、銭湯などで多く使用されている。織物のため繊維の隙間にゴミが詰まりやすく、価格も高価になりやすい。
畳

い草や和紙、樹脂と今では様々な素材があり、い草は香りが豊かだがメンテナンスをしっかりしないとダニやカビのリスクがある。一方で和紙や樹脂製の畳はメンテナンスも容易で和のテイストを取り入れる場合にオススメ。
敷き込みカーペット

壁から壁までカーペットで覆われた床で、天然繊維(ウール等)と化学繊維があり、天然繊維はコストは掛かるが肌触りの良さと汚れに強いことが特徴。化学繊維は価格は抑えられ摩耗性に優れているが、天然繊維に比べて吸湿性や風合いに欠ける。食べ物や飲み物をこぼすと処理に手間がかかる。ホテルのような雰囲気が演出できるので、寝室やヌックの中に使用すると良い。
床材一覧表
床材種類 | メリット | デメリット | オススメ度 |
---|---|---|---|
シートフローリング | 安価でデザインが豊富 | 傷に弱く耐久性が低い | ⭐︎ |
突板フローリング | 安価で表面は本物の木 デザインが豊富 | 傷に弱く耐久性が低い | ⭐︎⭐︎ |
挽板フローリング | 調湿性があり肌触りが良い 傷には強い | 高価 | ⭐︎⭐︎⭐︎ |
無垢フローリング | 調湿性があり肌触りが良い 長持ちする | 高価 施工に技術が必要 | ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎ |
フロアタイル | 水や傷に強く丈夫 デザインが豊富 | 踏み心地に好き嫌いが分かれる | ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎ |
クッションフロア | 踏み心地が柔らかい 水に強い | 傷や重さに弱い 傷から水が侵入して腐食する | ⭐︎ |
コルクタイル | 踏み心地が柔らかい 水に強く、自然素材 | 傷がつきやすい 施工に技術が必要 | ⭐︎⭐︎⭐︎ |
ボロン | 踏み心地が柔らかい 水や傷に強い | 高価で繊維の隙間にゴミが詰まりやすい | ⭐︎⭐︎⭐︎ |
畳 | 肌触りが良く香りが良い 和テイストな空間を作れる 寝っ転がれる | い草はメンテナンスが必要 | ⭐︎⭐︎ |
敷込カーペット | 踏み心地が良い ホテルのような雰囲気が作れる 寝っ転がれる | ウールカーペットは高価になりやすい 食べ物や飲み物をこぼすと処理に手間がかかる | ⭐︎⭐︎⭐︎ |
オススメしない床材
上記にて紹介した中で、数十年と家に住む場合あまりオススメできない床材をご紹介します。あくまで、長期的なメンテナンス費用や質感を踏まえた上での私の主観になります。

選ぶと後悔につながる床材はこれ!
- シートフローリング
- 突板フローリング
- クッションフロア
この3種類は傷にも弱く劣化しやすい為、オススメしません。せっかく高いお金をかけて作る家、たった10年や20年で床の張り替えなんてしたくないですよね。無垢の木やウールのカーペットのような自然素材は、感性を豊かにする効果もあると思います。できるだけメンテナンス費用がかからない家を作り、長く住める家を作りましょう!
余談ですが、突板を使っている知人が室内で脚立を倒してしまって、床がえぐれたため補修業者を呼んでいました。突板はえぐれた部分から捲れてくるため補修が必要ですが、無垢床であればヤスリで整えれば普通に暮らすことはできます。住んでみてから何がきっかけで床が傷つくかわかりませんよね。メンテナンスコストを抑えたい人は無垢床をオススメします!
我が家の選んだ床材
最後に私たち夫婦が採用した床材をご紹介します!
まずはメインとなる1階と2階の床材は、『杉の無垢床』を採用しました。柔らかい質感と、夏はサラサラ冬は暖かい肌触りを体感して決めました。傷はつきやすいですがそれも味として受け入れます。
キッチン周りとトイレには『フロアタイル』を採用しました。キッチンは食材や水分が飛びやすいエリアなのでフロアタイルで清掃性を向上させることが狙いです。冬場は素足だと冷たい可能性があるのでスリッパが必要かも。
最後に洗面脱衣エリアは『ボロン』を採用しました。柔らかく耐久性にも優れているので、お風呂上がりも素足で過ごしたいのでボロンにしました。コルクも検討しましたが、洗濯機などの重量物もある為不採用に。
私はできるだけ杉の無垢床を広く使いつつ、適材適所に別の床材を使用したいと考えていたのでこの3種類の床材にしました。皆さんも床材選びの際は、自分たちの生活スタイルに合った床材を探してみると良いと思います。
我が家の無垢床にかかった費用が知りたい方はこの記事にて紹介しています!
まとめ
最後までご覧いただきありがとうございます。床は施工面積も広いため価格にも大きく影響してくると思いますので、この記事を参考にしつつ、予算と相談しながら後悔のない床材選びができると幸いです。
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