我が家の外壁は板張り+弾性リシン|採用理由・メンテナンスまで解説

外壁

家の見た目を決める上で一番面積が広く、とてつもない種類がある外壁。私たち夫婦も最後まで悩見ました。結論として我が家の外壁は『板張り+弾性リシン』の組み合わせを採用することになりました。

この2つを組み合わせた理由は、単純に夫の私が好きな板張りと、妻の好きな塗り壁調の落ち着いた外壁材(弾性リシンやジョリパット)をデザイン性も考えて合わせたかったからです。

板張り+弾性リシンはあまり他にない外壁材だと思いますので、外壁材を何にしようか迷っている方はぜひ最後までご覧になり、参考にしていただけると幸いです。

外壁の候補にあがった種類とそれぞれの特徴

まずは私たちが外壁を選ぶ際に候補に上がった種類と、それぞれの外壁材の特徴を紹介したいと思います。有名どころから、少しコアなものまで検討した我が家の外壁候補をご覧ください。

ガルバリウム鋼板

まずは大人気の外壁材、ガルバリウム鋼板の登場です!最初は私たちもガルバ一択でしょ!ガルバしか勝たん。そんな風に思っていました。ガルバリウム鋼板は金属製の外壁材で、そのスタイリッシュな見た目と耐久性が特徴です。

メリットとしては、何といっても耐久性です。私の実家がガルバなのですが、25年間ノーメンテで全く問題なく、色褪せやサビも発生していません。

デメリットは案外多く、防音性が低く電波を通しにくい。鉄板なので衝撃で凹む。傷がつくとそこから錆びる可能性がある。倉庫のような見た目になる。

私たちがガルバを断念した理由は見た目です。耐久性が高いのはとっても魅力的なのですが、お互いにどうしても見た目が好きになれませんでした。せっかくこだわった家を作るなら、好きになれる家にしよう!と言うことでガルバを断念しました。メンテナンスフリーで見た目も大好きと思える方には超おすすめの外壁材だと思います!

そとん壁

これはあまり聞き馴染みがない方も多いかと思います。そとん壁はシラス大地のシラスを原料にした100%自然素材の塗り壁外壁です。その独特な色味とテクスチャーが特徴で、メンテナンスフリーな外壁材としてとても魅力的です。

引用:高千穂シラス

メリットとして、まずは見た目!塗り壁特有の凹凸感がたまらなくかっこいいです!さらに調湿性や断熱性、防水性まであり汚れもつきにくくカビにくい。割と最強だと思います。

デメリットは初期費用が高くなることです。一般的なサイディングに比べ、費用がかなり割高になってしまいます。ただ、メンテナンスフリーな素材なので、長期的に見たときにトータルコストとしては安くなることもあると思います。

メリットが多いそとん壁ですが、我が家が採用しなかった理由は『凍害』のおそれがあったからです。凍害とは水分が凍ったり溶けたりを繰り返すことで、外壁材がひび割れたり剥離する現象です。私たちは富山県に住んでいるので、冬になると氷点下になることは日常。凍害で劣化が早まりメンテナンス費用がかかってくることが予想できたので、断念しました。

ジョリパットネオ

次に検討にあがったのがジョリパットネオの吹き付け仕上げになります。正直今でもこれを採用したかったと思っています。ジョリパットとはアイカ工業から販売されているセメント・骨材・混和剤練り合わせた塗り壁剤になります。

引用:アイカ工業株式会社

その中でもジョリパットネオは吹き付けで仕上げることができ、風合いも良く、可とう性(柔軟性)が高いため地震などによるクラックも起きにくいです。さらに耐久性にも優れており、耐用年数は脅威の20〜30年です。

デメリットとして、汚れが溜まりやすいことと価格が高額になりやすいことが挙げられますが、メンテナンスコストが抑えられるので、初期費用を出せる方は積極的に採用することをお勧めします。

ファサードラタン

これは聞いたことのある方は少ないかもしれません。ファサードラタンは簡単に言えばスノコ貼りのようなイメージで、板張りの派生系のようなものです。壁に厚めのスノコが貼ってあるのを想像してもらえると分かりやすいかもしれません。

引用:D.O.A

メリットは最強の通気性とデザイン性!板同士の間に空間があるおかげで、空気の通り道がたくさんあります。その為、雨に濡れてもすぐに乾燥するので、家の大敵の水と湿度が溜まりにくいです。木材って腐らないの?と心配される方も多いと思いますが、常に水がかかったりして濡れているような部分を除いて、すぐに腐ると言うことはないと思います。

デメリットは普通の外壁材に比べて費用が高額になることです。理由は外壁の裏にくる透湿防水シートをウルトと言う高耐久のものにしなければいけないからです。スノコの特性上、隙間から透湿防水シートが見える状況なので風雨にさらされます。劣化に強いウルトでないと木材よりも早く劣化してしまうというわけです。

我が家が採用を見送った理由は、私たちのハウスメーカーに施工した実績がなかったからです。ファサードラタンは施工の手間がかなりかかる外壁らしく、施工実績もなく少し不安だったので見送ることにしました。ファサードラタンの実績があり勝手がわかっているメーカーであれば検討してみてはどうでしょうか?

板張りを選んだ理由

さて、そんな我が家が最終的に採用した外壁が板張りの押縁仕上げになります!板張りの家、想像しただけでも涎が出そうなほどにかっこいい!それくらい板張りが大好きだった私。私たちの選んだハウスメーカーでも押縁仕上げはよく使用していたこともあり、見た目の印象も実際に見てわかっていました。

引用:安藤工務店

板張りの最大のメリットでもありデメリットにもなりうる特徴、それが『経年変化』。お寺とか昔の家なんかの板張り外壁を見たら分かりますが、シルバーグレーと呼ばれる何とも言えない色に変化していますよね。

これが自然素材だからこその変化『経年美化』です。

化学製品は経年劣化していく中で、自然素材は使えば使うほどに味わいを増していきます。もちろん変化していくのが苦手という方はガルバなどの変化が少ない外壁を選ぶと良いと思いますが、味わいが増すごとに愛着が持てて、自然素材や本物の素材推しの方にはピッタリな外壁だと思います。

弾性リシンを選んだ理由

我が家は全て板張りを採用したわけではありません。1階の半分に弾性リシンという外壁材も使用しています。

弾性リシンの特徴として、通常のリシン塗料に弾性を持たせたもので、地震などの揺れに対して追従する効果があるのでヒビ割れに強く、デザインも塗り壁のような落ち着いた雰囲気になります。価格面でも安価に施工が可能だったことも採用した理由になります。

デメリットとして、耐用年数は短めで7年程度で塗り替えが必要になってきます。しかし、私たちのハウスメーカーは軒を大きく出すことで外壁に雨の影響を受けにくくしているので、大体15年程度は塗り替えずに過ごすことができている実績があったのも決め手でした。

そして、後々メンテナンスが必要だということもわかった上で採用することも重要です。10年後、20年後にメンテナンスを想定していないと、急な出費に悩まされ精神的にも金銭的にも辛い思いをしてしまいます。

私たちは、塗り替えの費用を極力抑えるために1階の半分だけに弾性リシンを使用することで、塗り替え時の足場を少なくし、面積を抑えることでメンテナンスコストを減らす作戦です。

ジョリパットを採用したいけれど価格面で悩んでいる方は弾性リシン、オススメです!

外壁のメンテナンスについて

家を建ててから重要になってくるのがメンテナンスですよね。何も知らずに採用してしまって、後々メンテナンス費用を取られるのは精神的にも金銭的にも辛いですから、しっかりと確認しておく必要があります。私たちが採用した外壁材のメンテナンスについて紹介します。

板張り外壁のメンテナンス

引用:(有)小川耕太郎♾️百合子社

まずは板張り外壁ですが、私たちは杉の無垢材にウッドロングエコという経年変化したような雰囲気が出る天然由来の塗料を塗装しました。

ウッドロングエコを塗装することで、木の表面を酸化し腐朽菌が入りにくくなります。木材の経年変化も比較的緩やかに進行していくので、通常よりも外壁の変化を長く楽しめると思います。ただ、色味に関しては無垢の色とは少し変わってしまうので、事前に確認が必要です。

基本的にはノーメンテナンスで問題ありませんが、板張りにしたいけど色が変化するのは嫌なので塗装をする場合は、自然塗料で塗装をし、定期的に塗り替えをすることで色味を保つことができます。

弾性リシンのメンテナンス

弾性リシンは上記した通り通常であれば7年程度で塗り替えが必要になってきます。私たちは軒を大きく出しているので、15年は持つ想定をしています

その場合、1階の半分を塗り替える場合の費用をハウスメーカーに聞いてみたところ、廃棄物の処分費・養生費・作業費・材料費等を合わせても50万程であろうという結果でした。

15年後に50万のメンテナンス費用がかかってくるとわかっていたら、それに合わせて今のうちから貯金しておくことができます。

外壁選びを迷っている方へのアドバイス

家を建てたのにメンテナンスのことだけを考えて、自分たちの好きじゃない家ができるのって悲しくないですか?

せっかく建てるなら中も外もどこをとっても大好きな家。帰ってきた時に外観を見て、『やっぱりこの外壁にしてよかったな』って思えると、毎日がちょっとだけ豊かになると思います。

まずはこんな外壁がいい!と思えるデザインの外壁を探して、その外壁の費用はどれくらいかかるのか、メンテナンスはどのくらいの頻度でどれくらいの費用がかかるのかをしっかりと把握しておくことが重要だと思います。

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