
家づくりは「どんな家に住みたいか」と同じくらい「どこに住むか」が大事です。私たちは富山で土地を探す中で、利便性・暮らしやすさ・将来性を重視していくつかの条件を決めました。
一方で「どうしても叶わなかったこと」もあり、今だから言える正直な振り返りをまとめます。これから土地を探す方の参考になれば嬉しいです。
私たちが重視したポイント
徒歩圏内に生活施設があること(駅・学校・スーパー)
日々の買い物や子どもの通学を考えると、徒歩で行ける距離に駅やスーパー、学校があることは大きな安心につながります。車に頼りすぎない生活は、想像以上に暮らしやすさを生みます。

今のアパートでも徒歩圏内にスーパーがあり、買い忘れや日用品のストックが切れた時にも気軽に歩いていけるストレスのなさを実感してしまっているので、徒歩圏内にスーパーは特に外せないポイントでした。
老後になり運転ができなくなっても、病院が近くにあると通院も苦にならず散歩がてらいけるところもいいと思います。
車社会の富山では「国道に出やすい」こと

富山は車での移動が多い地域なので、国道や主要道路へ出やすい導線を重視しました。通勤や買い物、帰省の動線を考えると、道路アクセスは生活時間の短縮にも繋がります。
主要道路に近すぎると、音問題で悩まされる可能性があるので注意が必要。
お互いの実家の中間地点あたり
親との距離感も暮らしに関わる重要な要素です。お互いの実家へ行きやすい中間地点にすることで、将来の介護や行き来の負担が減ると考えました。
2人の実家がある程度近ければ理想的ですが、私たちの実家はかなり離れていたのでどちらかに寄せすぎるのではなく、中間地点くらいで土地探しをしました。
庭が確保できる大きさ
家庭菜園や子どもやペットの遊び場、ウッドデッキでの団らんを想定して、庭が取れる敷地面積を条件にしました。家の外に居場所が持てるかは暮らしの幅と豊かさに直結します。

私たち夫婦は自然が大好きで、木々やお花を見て幸せを感じれるような庭が必須でした。
中から見る緑はもちろんのこと、外に出て自然を楽しみながらご飯を食べれるような庭があると、ストレスも軽減されてリラックスできると思います。
予算内であること
理想を追う一方で現実的な予算は不可欠。土地は価格変動が大きいので、無理に借入を増やさず、住宅本体に十分な予算を残すことを優先しました。

自分たちがどれくらいの支払いであれば、無理なく生活できるかを事前にファイナンシャルプランナーの方に相談しておくことをおすすめします。
融雪設備(除雪対策)があること
富山では冬季の除雪が生活に影響します。道路に融雪設備が整っているかを必ず確認しました。

融雪がない道路だと除雪車が道路の雪をどかしてくれるのですが、常に除雪されているわけではないので、私たちは前面道路に融雪設備の付いている土地をチェックしました。
実際に現地でやったこと(昼と夜のチェック)
資料や地図だけで判断せず、昼と夜の両方に現地へ足を運びました。昼は交通量や日当たり、周辺の雰囲気を確認。夜は街灯の明るさや静かさ、帰宅時間帯の様子をチェックしました。
さらに周辺を実際に散歩してみることで、騒音源(交差点・商業施設・線路など)の有無や、近隣の暮らしぶりが肌感で分かりました。
私たちの場合、昼夜ともに「静かで落ち着いた雰囲気」を感じられ、近くに大きな公園があることも決め手の一つになりました。
譲れなかった「決め手」と、諦めたこと
決め手になったこと
- 生活利便施設が徒歩圏にあること
- 国道へのアクセスが良いこと(車移動のしやすさ)
- 周辺環境が静かで落ち着いていること
- 庭を確保できる広さがあること
- 融雪設備など冬の暮らしへの配慮があること
諦めたこと(妥協点)
富山の象徴である立山連峰の借景を楽しめる“ひらけた土地”はとても魅力的でした。

本当は借景のある土地に惹かれていましたが、分譲地や眺望の良い大きめの土地は価格が高く、私たちの予算や生活利便性(駅・スーパー等)とのバランスを取る中で断念しました。
しかし、大きな窓から見る我が家の庭と空は借景として楽しむことができます。
分譲地は整備や安心感がある反面、面積が小さく価格が高めという現実も分かり、結果として「交通・利便性が良く、庭を確保できること」を優先した形です。
土地探しで気づいた現実的な教訓
- 「広さ・景観・価格・利便性」は同時に揃いにくい。妥協点を明確にしておくと決断が早くなります。
- 昼夜両方訪れることは必須。昼は交通や日当たり、夜は騒音や街灯の様子をチェック。
- 将来のライフステージを想定する。実家の距離や子育て環境、除雪など地域特有の条件も検討する。
- 分譲地の安心感と、個別地の広さ・価格のバランスを比較する。どちらが自分たちの優先順位に合うかを明確に。
土地探しのチェックリスト(私たちが使ったもの)
- 駅・学校・スーパーの距離(徒歩分)を確認
- 国道や主要道路へのアクセス性
- 実家までの距離と所要時間
- 敷地面積(庭が取れるか)
- 価格が予算内か(将来の住宅本体費用も考慮)
- 融雪設備や除雪のしやすさ
- 昼夜それぞれの雰囲気確認(現地訪問)
- 周辺に大きな公園や子育て支援施設があるか
- 借景(山や海の眺望)をどれだけ優先するか
私たちが感じていること
土地探しは「理想の風景」を追う旅でもありますが、同時に「日々の暮らしの利便性」を整える作業でもあります。
私たちは借景という夢の一部をあきらめましたが、生活のしやすさや将来の安心を優先した結果、毎日の暮らしを心地よく送れる場所に出会えました。
もし迷っているなら、まずは「暮らしで本当に必要なこと」を順位づけることをおすすめします。そうすることで、土地探しの判断がぐっと楽になります。


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