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はじめに
家づくりを始めると「複数のハウスメーカーから相見積もりを取った方がいい」とよく言われます。

確かに金額を比較検討することは普段の生活の中でもよくある事ですし、安く物を購入する上では重要な事だと思います。
しかし私は、ハウスメーカー選びに限っては相見積もりは時間の無駄だと考えています。
その理由を、実際に家づくりを進めて感じたことを踏まえてお話しします。
🔍 相見積もりが家選びに向かない理由
家は“同じ仕様で比べられない”
例えば車であれば、同じグレード・同じ装備で見積もりをとれば単純に「どこの店舗が一番安いか」を比較できます。
しかし家づくりはそうはいきません。
ハウスメーカーごとに標準仕様が異なり、見積もりに含まれる内容もまちまちです。
たとえば以下のような項目は、会社によって含まれる・含まれないが変わります。
- 家具・家電
- 地盤改良
- 引っ越し費用
- 諸経費(登記・火災保険など)
- 確認申請
- 設計料
- 住宅ローン費用
- 外構費用
この段階で、すでに見積もりの前提条件がバラバラです。

タチの悪いハウスメーカーであればわざと項目を減らし、標準仕様のグレードを下げて安く見せて契約を迫ってくる会社もあると思います。
技術・素材・工法の違いも大きい

さらに深掘りすると、比較が難しい理由がもっとあります。
- 柱の素材や本数
- 基礎の鉄筋ピッチ
- 断熱材の種類と厚み
- 床材・壁材のグレード
- 構造・工法
- 外壁の標準
どれも家の性能や価格に大きく影響します。
しかし、契約前の段階でここまで詳細を説明してくれる会社は少ないと思います。
そして、これらをすべて把握して比較するのは、家づくり初心者には至難の業です。
📐 間取りが違えば見積もりも変わる
そもそも、間取りが違えば建築費用はまったく変わってきます。

契約前の段階では、本気で設計をしてくれる会社は少ないのが現実です。
(設計料を支払っている場合は別ですが)

間取りが決まり仕様や設備を決めていくと、確実に「あれもしたい!これもしたい!これをつけたい!」と欲が出てきます。
契約前の何も決まっていない段階で、夫婦の理想の家の仕様と設備が100%決まっている人はいないと思います。
また、土地が決まっていない状態では正確な間取りすら描けません。
この状況で見積もりをとっても、比較の意味がないのです。
💡 相見積もりに時間をかけるより大切なこと
相見積もりに時間を使うよりも、
自分たちが何を大切にしたいかを明確にすることの方が重要です。

たとえば──
- 断熱性能を重視したい
- 自然素材にこだわりたい
- デザインに妥協したくない
- 造作家具を取り入れたい
- 耐震性能を重視したい
など、優先順位を整理したうえで、
その理想を叶えてくれそうな会社をじっくり探す方が、結果的に満足のいく家づくりになります。
個人的にこんな会社ならいいなと思うのは、“引き出しの多い会社”です。
引き出しといっても物理的な物ではなく、施主の要望に対する引き出しが多いという事です。
例えば、「造作キッチンを作りたい」「造作ソファが欲しい」「外壁に焼杉を使いたい」「こんな設備が欲しい」などの要望に対して、
「うちではできません」や、「既製品の方がいいですよ」などと断り文句のように否定してくる会社は施主の要望に対する受け皿が小さいと感じてしまいます。
施主のやりたい事やイメージを伝えた時に、選択肢を多く提案してくれる会社や、「いいですね!やりましょう!」と施主に寄り添ってモチベーションを上げてくれる会社であること、「なぜやりたいのですか?」と問いかけて、こちらの採用したい理由を明確にしてから決断させてくれる会社であれば、理想の家づくりができると思います。
🤝 信頼できる会社と出会うことが家づくり成功の鍵
最終的に大切なのは、ハウスメーカーや工務店との信頼関係です。
自分たちが本気で家づくりをしたいのに、営業マン・設計士が利益やノルマのことしか考えていなかったら、その気持ちや態度は伝わってきますよね。
本気で自分たちの家づくりに向き合ってくれる会社と出会えたなら、
施主もその想いに応え、一緒に理想の家をつくっていけるはず。
家づくりは「安さ」ではなく「信頼」で選ぶ。
それが、私たちが感じた結論です。
🌿 まとめ
- 家はハウスメーカーごとに仕様や基準が異なるため、単純比較ができない
- 間取りや土地条件が異なれば見積もりも意味がない
- 相見積もりに時間を使うより、「理想を叶えてくれる会社探し」を優先すべき
たくさんの会社の中から、自分たちに本気で向き合ってくれるパートナーを見つけられれば、
それだけで家づくりの成功は半分約束されたようなものです。



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